ユッカ属の育て方・栽培方法

キミガヨラン（君が代蘭）という和名は、学名の種小名「gloriosa （栄誉ある）」が「君が代は栄える」と解釈されたことに由来しています。本種が結実するには花粉を媒介するユッカ蛾が必要ですが、日本ではこの蛾が存在していないため結実しません。

派手な花が咲くセンジュラン（千寿蘭）は米国南東部からメキシコに自生する鑑賞植物としても人気がある常緑樹です。日当たりが十分で水はけの良い土壌であれば、一般の庭でも栽培は可能です。本種の根は石鹸やシャンプーとして利用されることもあり、アメリカの開拓者は葉からロープや糸を作りました。

北アメリカ原産の本種は、日本では明治時代以降に庭木として普及しました。日本には受粉を媒介する蛾がいないため、自然には結実しないと言われています。アツバキミガヨラン（厚葉君が代蘭）という和名は、厚い葉を持つことと、学名（Yucca gloriosa）に含まれる「Gloriosa（栄光ある）」を「君が代は栄える」と解釈したことに由来します。

ユッカ・ギガンティアは贈り物としても人気がある観葉植物です。鉢植えではせいぜい2 m程度の高さにしかなりませんが、理想的な環境で地植えすると10 m近くにまで達します。原産地は中米で、エルサルバドルの国花でもあります。

イトラン（糸蘭）の原産地には、イトラン（糸蘭）の花粉を集めて雌しべに受粉させ、結実するようにした後で花に卵を産み付けるユッカ蛾という蛾がいます。その結果、5 〜 10 cmの果実ができますが、日本にはユッカ蛾がいないため結実しません。