モクゲンジ（木患子）は、日本海側の墓地、寺院の境内でよく見かける落葉高木です。卵型に膨らむ果実には硬く黒い種子があり、日本ではこれを数珠の玉として利用してきました。元々は中国に分布していたものが、日本でも栽培される様になって帰化したと考えられています。

グァバは甘酸っぱいトロピカルフルーツが成る常緑低木です。日本でも自生しているものや栽培・販売されているものがありますが、野生化したもののほとんどが沖縄や奄美大島で見られます。果実はそのまま生食で、あるいはジャムやジュースにして楽しまれています。果実だけではなく、葉や花や植物そのものも見た目に美しいため、観葉植物としても人気があります。

アンスリウムは赤やピンク色に咲きますが、鮮やかなハート型は花ではなく仏炎苞です。ここから伸びる細い尾のような黄色い突起が花です。その独特の形から、大紅団扇という和名がついています。ハワイではバレンタインデーに贈る花として人気があります。

ピンクや赤などの小さな星形の花を密集して咲かせるペンタスは、アラビア半島やアフリカ南東部に分布している低木です。その葉の形にちなんで「槍のような」を意味するギリシャ語の「lanceolata」が種小名に付けられたとされています。

ハワイでは甘味のあるコルジリネ レッドスターの地下茎は食用とされ、葉はカヌーの綱や衣服、フラの踊り手のスカートに利用されています。ハワイ以外にも、熱帯の東南アジアとオーストラリア東部を含む、いくつかの太平洋の島々が原産です。

ミソハギと似ますが、ミソハギは無毛であるのに対しエゾミソハギ（蝦夷禊萩）の葉や茎には毛が生えている点で見分けられます。湿潤な場所でよく育ち、次から次へと花を咲かせます。

ニチニチソウ（日々草）は大気汚染や排気ガスに耐える性質を持っているため、道路沿いに植えられています。江戸時代中頃に日本に入ってきました。毎日新しい花が咲きますが、1つの花は3〜5日ほどで枯れてしまいます。

オクラ（秋葵）は古くから熱帯、温帯各地で栽培される植物で、夏の開花後に実る若いさやを食用にします。耐暑性もあり、手入れも少なく、栽培は比較的簡単です。主要な産地は世界ではインドとナイジェリア、国内では鹿児島、沖縄、高知です。

夏の定番の果物であるスイカ（西瓜）の起源はアフリカで、エジプトでは4000年前から栽培されていたと考えられています。日本に渡来した時期は諸説ありますが、17世紀頃という説が一般的です。明治になると欧米の品種が導入され、大正後期から昭和初期にかけて品種改良が行われ、現在私たちが食べているスイカの基礎となる品種が作られました。

デュランタの葉や液果は人間やペットに対して強い毒性があります。一方で鳥たちには無害で、液果を好んで食べます。明治中期に観賞用に渡来し、沖縄などの暖地では庭木や垣根などに利用されます。国や地域によっては、侵略種とみなされています。

ハゼラン (爆蘭)は観賞用に栽培されますが、逸出して帰化したものが道ばたなどでも見られます。長く伸びた花序にまばらに小さな花をつけ、線香花火のようなかわいらしさがあります。名前にランとつきますがランの一種ではありません。午後3時ごろに花が咲くことから、サンジソウとも呼ばれます。

テリハイカダカズラ（照派筏葛）は、南国な雰囲気を感じさせる植物です。色鮮やかな赤色、ピンク色、オレンジ色などの苞葉の中に小さな白色や黄色の花を咲かせます。短日植物のため春と秋に花が咲きます。庭に植える際は、枝が垂れ下がるのでフェンスなどを用意する必要があります。

熱帯が原産のクロトンは、沖縄以外の日本では観葉植物として温室で栽培されるのが一般的です。多様な色彩の線や斑点で模様づけられている葉から、ヘンヨウボクという別名が付けられました。折れた枝や茎から出る樹液に触れると、体質によってはかぶれる可能性があります。

パパイヤは16世紀初頭にスペインの探検隊によって熱帯アメリカ（メキシコ南部から西インド諸島）で発見されてから、17世紀にフィリピンに持ち込まれ、世界各地の熱帯や亜熱帯で栽培されるようになりました。日本へは明治30年代頃に入ってきました。果実は食用になり、柔らかくて甘く、独特の香りがあります。

日本では園芸用に好まれ栽培されていますが、その丈夫さから一部は野生化しています。夏の暑さに強く、いわゆるコスモス（オオハルシャギク）よりも早い時期に開花します。品種改良も盛んに行われ、八重咲き、矮性種、花色がオレンジや赤のものなどさまざまです。

ユーパトリウム・セロチナムは北米原産の多年草で、夏から秋にかけほのかな香りのする白い花を咲かせ続け、チョウや昆虫を引き付けます。固い皮の実には毛が生えており、風によって分散されます。葉が苦いため、草食動物が食べることはほとんどありません。

ドッグフェンネルの葉っぱを潰すと、独特の刺激的な香りがします。人体に毒性があり、肝臓を傷めるアルカロイドを含む。

トクサバモクマオウ（木賊葉木麻黄）は、東南アジアやオーストラリアなどの熱帯地方に分布する常緑樹です。特に海辺でその姿を確認する事ができます。利用価値が高く、防風林として植栽される他、燃料用木材としても利用されてきました。

ポトスは、光沢のあるハート型の葉を持つ常緑の観葉植物です。メンテナンスが簡単で、ツル状に伸びる特徴を生かしてハンギングバスケットなどで栽培するのに適しています。

ササゲ（大角豆）は食用として世界中で栽培されている植物です。江戸時代の日本では赤飯の小豆が武士にとって切腹を思わせるため嫌われたため、この植物の豆を使用していた記録があり、現在でもそうする地域があるようです。