イナゴマメ（蝗豆）は常緑高木で、実が古代から食用とされてきました。糖分が豊富な果肉はココアの代用品として現在も販売されます。種子が宝石の計量に使われたためギリシャ名のカラットがダイヤモンドの重さの単位の語源となった、とする説があります。

ドラクンクルス・ブルガリスは腐敗臭を発してハエを引き寄せ、受粉させるように導きます。花びらのように見える部分は仏炎苞という大きな苞で、実際には中央の棒状の肉穂花序が花です。

ランタナは中南米が原産の常緑小低木です。和名は「七変化」で、花の色が徐々に変化することから名付けられました。アジサイに姿が似ますがアジサイとは別種です。種子には毒が含まれています。

パンクラチューム・マリチウムは地中海、カナリア諸島に自生する球根植物です。聖書などの古い文献において同一と思われる植物がユリやバラと称して登場しますが、本種はユリの仲間でもバラの仲間でもありません。

テリハイカダカズラ（照派筏葛）は、南国な雰囲気を感じさせる植物です。色鮮やかな赤色、ピンク色、オレンジ色などの苞葉の中に小さな白色や黄色の花を咲かせます。短日植物のため春と秋に花が咲きます。庭に植える際は、枝が垂れ下がるのでフェンスなどを用意する必要があります。

園芸品種が多く世界中で広く栽培されているセイヨウキョウチクトウは、日本には江戸時代に渡来したとされています。全体にかなり強い有毒成分が含まれており、取り扱いには注意が必要です。「西洋夾竹桃」という和名は、葉が竹に似ていること、花が桃に似ているという中国名に由来しています。

ザクロは平安時代に観賞用の植物として中国から伝わりました。「石榴」という漢字は「安石榴」を略した表記であり、「安石」は中国語で原産地である現在のイランを意味しています。熟した果実はジュースに加工されて流通しています。

オリーブは、地中海沿岸で紀元前から栽培されている常緑中木です。果肉は酢漬けにして食用に、果実はオリーブ油や日焼けなどを作る原材料となります。日本には江戸時代に入ってきました。黄白色のモクセイに似た香りのある小さな花をたくさん咲かせます。イスラエルの国花でもあります。

ブッソウゲ（扶桑花）の渡来時期は明らかになっていませんが、琉球（現在の沖縄）にはかなり昔から入ってきていたと推測されています。1614年に島津藩が徳川家康に献上したことが伝えられています。沖縄県では、沖縄市や平良市の市花に指定されています。

人々に愛されてきた花木で、熱帯地域ではほぼ一年を通して開花します。香りのよい花はハワイではレイ（首輪）の材料に、カンボジアでは棺に入れる供物として使用されます。その丈夫さや美しさから、イギリス王立園芸協会の名誉あるガーデン・メリット賞を受賞しています。

イチジクは漢字で「無花果」と書きますが、花がないわけではありません。花は、私たちが通常「実」と呼んでいるもの（花托）の内部で咲くため、外からは見えないだけなのです。つまり、私たちが「実」だと思って食べている部分には、花も含まれているのです。

リベットコムギは小麦の一種で、肥沃な三日月地帯から地中海地域を経てヨーロッパに入ってきたと考えられています。農業の機械化などの様々な要因によって、現在では大規模に栽培されてはいません。麦わらはバイオ燃料やマルチング材に、茎からとれる繊維は紙の原料に利用されます。

セイヨウニンジンボクは薄紫色の花をつける、庭先で目にする植物です。淡い香りが特徴的で、庭木として植えると香りを楽しむことができます。ヨーロッパでは本種の果実をコショウの代用品とされていた歴史がありますが、現在では使われていません。

地中海沿岸の常緑低木で、石灰岩地域や塩分の多い環境でもよく育ちます。最初は赤く、熟すと黒くなる実を付けます。木の樹皮から得られる香りのある樹脂はかつてチューインガムとして使用されていたほか、現在ではエッセンシャルオイルなどにも使われます。

Orchis italicaは最高で20まで成長します。鮮やかなピンク色で密集した花が咲きます。

ノーフォークマツは生長した姿が美しいため、街路や公園に植栽されます。寒冷地では観葉植物として室内で栽培されることもあり、クリスマスツリーにも利用されます。欧州人で初めて本種を目にしたのは、1774年に南太平洋を航海していたキャプテン・クックだと言われています。

エルサレムセージは花の開花期間も長く、欧州では観賞用に人気があります。花にはハチがたくさん集まってきます。乾燥しても花の色が褪せないため、ドライフラワーにするのにも適しています。

プルンバゴは、庭でよく植えられる低木です。長期間にわたって花を咲かせることから園芸植物として人気がある一方で、周りの植物を覆いつくしてしまうほど繁殖力が高いため、栽培時には注意が必要です。ルリマツリという名前は、花が瑠璃色でジャスミンと似ていることに由来します

厚く、革のように深くセグメント化された、波状の青灰色の葉があり、保水性のワックスの層でコーティングされています。分岐した灰色の茎で、1〜3フィートの高さに成長します。鮮やかな黄色またはオレンジ色の花があり、それは直径3インチです。その後、非常に長く、直立した、薄く、独特の角型のカプセルを生成します。これは、長さが6〜12です。それは2つの部屋に分かれており、それらは開いて種を現しています。

トベラは、乾燥や潮風に強く、街路樹として植えられることが多い常緑低木です。秋には実が三つに裂け、粘着質の真っ赤な種が出てきます。日本では節分になると、本種の枝を鬼除けの意を込めて扉に挟んでいました。