ココヤシ（ココ椰子）はココナッツの実でよく知られる植物です。果実は食料、実の皮はロープなどの繊維、葉や茎は建材として幅広く利用されます。沖縄では植栽され、小笠原諸島では自生しています。

ヒメブッソウゲ（姫仏桑華）は海外では装飾用、あるいは垣根としてよく庭に植えられますが、栽培地付近に逸出して野生化しやすい性質が指摘されています。国内では植物園などで見ることができます。花には蜜を求めてハチドリやチョウが集まります。

ホウオウボク（鳳凰木）は熱帯地域に自生し、日本では沖縄で見られます。園芸用に流通しますが日本では希少です。大きな葉が茂って夏に涼しい木陰を作るため、街路樹や公園に植栽されます。花姿が伝説の霊鳥である鳳凰（ホウオウ）が飛翔する姿に例えられたことが和名の由来です。

キペルス・ブレビフォリウスは、光沢のある美しい緑色の葉をつける多年草です。極めて繁殖力が高いため、雑草として扱われています。湿った場所に生育することや除草剤が効きにくいという理由から、手作業の除去が必要となります。

高さは20 m以上に達することがあるため、木と見なされます。それは一輪の花で、一度花を咲かせてから死にます。花序の長さは6 m以上に達することがあります。

熱帯が原産のクロトンは、沖縄以外の日本では観葉植物として温室で栽培されるのが一般的です。多様な色彩の線や斑点で模様づけられている葉から、ヘンヨウボクという別名が付けられました。折れた枝や茎から出る樹液に触れると、体質によってはかぶれる可能性があります。

ワレモコウ（吾亦紅）はユーラシア大陸の温帯地域に見られ、牧草地や小川のそばにある湿った草地に自生しています。観賞用としてふさわしい花ですが、赤く鮮やかな花穂は染料としても使われています。

トウモロコシ（玉蜀黍）はその種子を食用や家畜飼料として利用する穀物です。味や利用目的に合わせて、多数の農業用品種も開発されています。家庭菜園でも栽培可能ですが、受粉のために2列以上で栽培する必要があります。

インドクワズイモ（インド食わず芋）は人が傘にできるほど大きな葉を持ちます。花びらのように見える仏炎苞という大きな苞（花の根本につく葉）に包まれた目立たない花を咲かせます。沖縄では至るところに自生しているのが見られます。里芋に似た見た目ですが、食べられないことが名前の由来になっています。

ベハレンシスは観葉植物として楽しまれていますが、大型に育てることもできることが特徴です。本種は野生化しやすく、外来種として入って来た東アフリカ諸国での定着が報告されています。

熱帯アフリカの乾燥地帯に自生するアデニウム・オベスムは、「砂漠のバラ」とも形容されるほど美しい花を咲かせます。原産地とは裏腹に日本でも観賞用に栽培され、プレゼントにも適しています。汁は皮膚を刺激する恐れがあります。

バクヤギクは原産地以外の世界各地では海浜や砂丘などで繁殖し、国によっては侵略種とされます。カルポブローツス・キレンシスとよく似ていますが、こちらの花は小さく濃いピンク色と花の色が異なります。

ハナカンナ（花かんな）は熱帯原産ですが、改良された園芸種が一部の地域で野生化しています。夏から秋にかけて様々な花色のカラフルな大輪の花を咲かせます。宿根草ですが春植えの球根として扱われることが多く、花壇の植栽などに広く用いられています。

プルンバゴは、庭でよく植えられる低木です。長期間にわたって花を咲かせることから園芸植物として人気がある一方で、周りの植物を覆いつくしてしまうほど繁殖力が高いため、栽培時には注意が必要です。ルリマツリという名前は、花が瑠璃色でジャスミンと似ていることに由来します

レモンバームの葉にはシトラールというレモンにも含まれるさわやかな芳香成分があり、ハーブティーとして人気があります。属名のMelissa（メリッサ）はミツバチを意味する古代ギリシャ語に由来します。実際に、地中海沿岸では約2000年前からハチミツを収穫するための蜜源植物として栽培されています。

ゴムノキは、原産地のインドやマレーシアでは高さが30 mほどに育つこともある常緑高木です。栽培しやすく比較的寒さにも強いため、観葉植物としてよく栽培されています。以前は天然ゴムの原料として樹液が使われていました。

ウイキョウ（茴香）はフェンネルという名前でも知られるポピュラーな大型のハーブで、植物全体に甘くスパイシーな芳香があります。葉はサラダや肉・魚料理の臭み消しに、種は香辛料として使われます。アブラムシを捕食するヒラタアブやヨトウムシをえさにするジガバチなど、花は益虫をたくさん引き寄せます。

ホーリーバジルはその葉に強烈な匂いがある事で世界中に知られている草本で、特にインドでは伝統医学に長く用いられてきた歴史があります。また、別の地域では金銭的な幸運をもたらす縁起の良い植物として大切にされています。

日本では一般的に「キャットミント」という名前で流通します。ミントとつきますがハーブではありません。こんもりとまとまって茂る姿、開花期の長さ、丈夫さなどの点で優秀な園芸植物です。近縁種のキャットニップ（イヌハッカ）ほどではありませんが、猫が寄ってくる場合があります。

オオミドリボウキ（大緑箒）は観葉植物として栽培されるアスパラガスの一種です。羽毛のように柔らかく繊細な枝葉が印象的で、切り花や寄せ植えにも使われます。簡単に育てられますが、耐寒性が低いため寒さに当てないよう気をつけましょう。