名前の由来は、茎や葉を傷つけると黄色の乳液を出すことから、または皮膚病に効くとされたため「湿疹（くさ）の王」と呼ばれたため、など諸説あります。植物全体に白い毛が生えています。日本各地に自生しますが、乳液には毒性があるため注意が必要です。

セイヨウノコギリソウ（西洋鋸草）は、明治時代に切花用の植物として渡来した多年生草本です。現在は日本の道端などで見かけます。本種の根から分泌される分泌液は、周囲の植物を虫や病気から守ります。

セイヨウカンボク（西洋肝木）は、3つに割けた葉がユニークな植物です。ヨーロッパに自生し、ウクライナでは民族の象徴とされ国花となっています。初夏に白い花を咲かせ、赤い実は冬になっても落ちないため、野生動物の餌となります。

クッション状にこんもりと茂る姿、針のような細い葉、枝に密につく小花の様子などから、エリカとよく混同されます。エリカは花びらが大きく目立ちますが、カルーナのそれは小さく、かわりに大きな萼（がく）が色づいて花びらのように見えるのが特徴です。木姿、花色、葉色、開花期などが異なる、1000以上の園芸品種があると言われています。

セイヨウマユミは、ヨーロッパから西アジアにかけて自生する落葉低木です。秋には派手なピンク色の果実と美しい紅葉で人々の目を楽しませます。かつては、紡績機の回転軸として使われていました。

カネノナルキ（金のなる木）は、光沢のある卵型の葉が美しい多肉植物です。日本では五円玉を枝に通して成長させる栽培方法が流行った事から「金のなる木」という別名でも親しまれています。夜間は涼しい条件下で育てると、かすかな甘い香りのする白やピンクの小さな星形の花を咲かせます。

カランコエは、赤、ピンクなどの鮮やかな花を咲かせる人気の多肉植物です。丈夫な植物で、適切に短日処理をして手入れをすれば、毎シーズン花を楽しむことができます。

デージーは幕末から明治時代初期に渡来したと考えられており、北海道などの寒冷地域で野生化しています。花姿が可愛らしく、小さな菊のように見えることから雛菊と名付けられたと言われています。イタリアでは国花に指定されています。

イワミツバ（岩三つ葉）は、かつて食用として栽培されていたものが野生化して広がったと考えられています。グランドカバーやカラーリーフプランツとして利用されますが、阻害物質を出して周囲の植物を駆逐するが性質（アレロパシー）があるとされているため注意が必要です。

ホソバウンラン（細葉海蘭）は明治から大正時代に観賞用または薬用植物として渡来しました。国内での分布は当初は沿岸部に限られていましたが、繁殖力が強く、現在では各地の内陸でも野生化しています。在来種のウンランに比べ、葉が細いためこの名前が付けられました。

コスモスは明治に観賞用として導入されました。当時「アキザクラ」と呼ばれていましたが、昭和52年の山口百恵の大ヒット曲が「秋桜」と書いて「コスモス」と読ませたことから、この名称が定着しました。現在では野生化して全国各地に広がっています。

サボンソウの葉や根にはサポニンと呼ばれる成分が多く含まれ、これらを煮出した液からは石鹸のような泡がたち、布などの汚れを落とせます。油脂から作られる現在の石鹸が普及するまでは、ヨーロッパではこの溶液が洗剤として使用されていました。現在でもアンティークの衣装やタペストリーなど、繊細な文化財の洗浄に用いられています。

カラフトヒヨクソウという名前は「樺太に自生するヒヨクソウ」という意味ですが、ヒヨクソウ（比翼草）とは対になって出る花穂の姿に由来します。戦後に園芸植物として導入されたものが逸出したとされ、北海道や三重県などで帰化が報告されています。

ミソハギと似ますが、ミソハギは無毛であるのに対しエゾミソハギ（蝦夷禊萩）の葉や茎には毛が生えている点で見分けられます。湿潤な場所でよく育ち、次から次へと花を咲かせます。

セイヨウナナカマド（西洋七竈）は原産地では低地から高地まで幅広く分布する落葉中高木あるいは低木ですが、着生植物として他の樹木の上で生長する場合もあります。庭木や街路樹として植栽もされます。花は虫の蜜源となり、赤い実は様々な種類の鳥の食料源です。

ノルウェーカエデ（ノルウェー楓）はヨーロッパでは公園樹や街路樹でよく見られます。耐寒性・耐雪性を持ち、成長はやや遅めです。秋に紫褐色に紅葉した後、黄変して落葉します。

エゾノウワミズザクラ（蝦夷の上溝桜）は落葉性の低木または小高木で、サクラの仲間です。春から初夏にかけて、白い花が房状にまとまって多数咲きます。花には強い香りがあり、アイヌの人々の間ではこの匂いが病魔を払うと考えられていました。夏の終わりには実がつき、赤色から艶のある黒色に変化します。花には昆虫が、実には鳥が集まります。

フキタンポポ（蕗蒲公英）はヨーロッパ、アフリカ、アジアと広範囲に分布します。和名は、葉がフキ、花がタンポポに似ることに由来します。タンポポ同様、花は咲き終えると綿毛となって種を飛ばします。日本では正月飾りなどに用いられます。

オニツリフネソウ（鬼釣舟草）には数個の花が吊り下がっており、見た目が船に似ていることが名前の由来となっています。オニツリフネソウ（鬼釣舟草）の花は他の同属種と比べてやや大きく、横から見るとタラコのようです。絶滅危惧種に指定されており、希少価値の高い植物です。

タンジーは芳香があり、かつてイギリスでは乾燥させて虫除けとして室内で使用しました。染色用になり、花は黄色、茎や葉はくすんだ緑色に繊維を染めます。有毒成分を含むため食用にはできません。野生では湿気のある土地で自生します。