関東以西、および四国や九州の田畑や道端で見られるシオザキソウは、夏に花を咲かせる外来の雑草です。シオザキソウという和名は、1957年に東京都の塩崎町で発見されたことから名付けられました。葉や茎からはエッセンシャルオイルが抽出されます。

オキナマル （翁丸）の名前は、白髪のように見える姿だけでなく、驚くほど長寿命なことに由来します。野生では200年ほど生きているものもあります。原産地のメキシコ東部では絶滅の危機に瀕しています。花は夜に開き、朝にはしおれてしまいます。

ドラセナ・レフレクサは葉が美しく、初心者にも室内で育てやすいため観葉植物として人気です。ゆっくり成長するのでこまめな剪定も不要です。クネクネと曲がる幹が特徴です。

初夏の花壇を彩るグラジオラスは、俳句では夏の季語です。19世紀はじめ頃からベルギーでガンダベンシス種が育成され、それ以降欧州で品種改良が進みました。現在最も一般的な夏咲きのグラジオラスは、この系統が元となったと言われています。国内では茨城県、千葉県が球根の生産地として知られています。

セダム デンドロイデウムは晩冬から春に黄色い星のような小花をたくさん咲かせます。葉と茎のエキスがスキンケア化粧品の成分に用いられます。手入れが簡単で育てやすく、生長が比較的速い品種で、挿木から容易に増やせます。

プルメリア・オブツサの花は香りがよく、また花色も白の中に黄色がつき爽やかで上品な印象を与えることから、レイにも使われています。国内では園芸用として代表的な品種。花言葉は「気品」「恵まれた人」とされ、プレゼントとしても人気です。

ショウジョウソウモドキ（猩猩草擬）は、熱帯から亜熱帯地域に生息しています。よく似たショウジョウソウとの見分け方は、花の根元付近にある葉の基部の色がショウジョウソウは赤色であるのに対し、本種は白色であるという違いがあります。

熱帯アメリカ原産のアリタソウ（有田草）は江戸時代に薬用植物として渡来した一年草で、大正時代に栽培されていたものが雑草化して各地に広がりました。和名はかつての主要な栽培地である佐賀県の有田町にちなんで付けられました。

ナガバギシギシ（長葉羊蹄）は明治時代に渡来した外来種で、畑に発生した場合は看過できない雑草です。在来の「ギシギシ」に似ていますが、本種の葉は深緑色で、縁が縮れて波打っています。生態系被害防止外来種リストで「その他の総合対策外来種」に指定されています。

昭和40年代後半以降アボカドの輸入量は増え続けており、現在ではサラダや巻き寿司など、日常的に消費されています。流通するものの大半はメキシコ産です。鳥類にとっては毒性があるため、インコやカナリアなどのペットには与えてはいけません。

ペペロミア・ロツンディフォリアは1000種ほどあるぺパロミアの仲間で、小さく丸い黄緑色の葉が特徴です。南米の熱帯雨林から世界中に広がり、観葉植物やインテリアの一部としておかれることが多いです。温かい気候と湿気を好みます。

ヨーロッパ・地中海沿岸部でよく見られる大木で、葉がセイヨウヒイラギの葉の形に似ていることからセイヨウヒイラギガシ（西洋柊樫）と呼ばれています。堅くて丈夫な木材として船舶、建材、家具などに使用されます。生息地によって個体差はありますが、夏になると細長いドングリの実が成ります。

インドでは、カラフルなフェスティバルのホリカダハンでは、大人と子供が花を捧げて礼拝します。この種は、ホーリーフェスティバルが祝われる3月に最大の開花期を迎えます。また、インドでは「カテリ・カ・フール」とも呼ばれます。

子宝弁慶草はフリルのように見える葉の縁に小さな子株をたくさん作り、やがてそれらが地面に落ちて根を広げ繁殖していきます。冬が終わる頃に小さなくすんだ紫色花が咲くことがあります。

ラブリーローズは韓国の非常に希少な品種です。長い茎と葉の形がバラの花のような姿に見えます。あまり大きく成長せず、栽培も容易なことから、鉢植えや寄せ植えに利用されます。

エルムリーフ・ブラックベリーは森林や小川の近く、湿地や牧草地で生える野生のブラックベリーです。夏には花が楽しめ、果実もつくため、庭や生け垣に植栽されます。果実は青紫色の染料に、根は塩と混ぜるとオレンジ色の染料として用いられます。

スパティフィラム・ワリシーは、仏炎苞と呼ばれる白い部分と葉のコントラストが美しく、その姿から「包み込む愛」などの花言葉もあります。同じく熱帯産で観葉植物として人気のアンスリウムに似ていますが、仏炎苞が細長くハート型に分かれてないことが特徴です。

シンゴニウムは小さい葉がかわいらしく、観葉植物として人気がある常緑多年草です。生えたばかりの葉は丸みのあるハート形をしていますが、成熟すると矢のような形へと変化します。

プリムラ・アカウリスは園芸植物として人気の宿根草で、本種からは多数の園芸品種が生み出されました。寒さに強く、秋から翌春にかけてさまざまな色の花を一斉に咲かせます。

1821年ブラジルからベルリン植物園に送られた蘭の中に、偶然発芽しているシロバナベゴニアが見つかったのが最初の発見と伝えられています。最も一般的なベゴニアであるセンパフローレンスの原種でもあります。