アメリカヤマゴボウは、明治に日本に渡来し帰化しています。赤紫色の茎をもち、晩春から秋にかけ白い花を咲かせます。一般に雑草とされますが、濃い紫色の実は鳥を魅了するため、バードウォッチング用に栽培されることがありますが、全体にわたって毒があるため取り扱いには注意が必要です。

クワ（桑）は、東アジアに分布する落葉高木です。マグワという和名には「カイコが好んで食べる葉」という意味があり、その由来の通り養蚕を目的として世界各地で広く栽培されています。中国での利用の歴史は長く、4700年以上も前から本種を栽培していたという記録が残されています。

Asclepias syriacaは商業的に栽培され、この植物から得られる繊維は、かつてネイティブアメリカンが織物や紐に使用していました。また、コートの断熱材にも使用される事があります。昆虫にとっても価値の高い植物で、約450種もの昆虫が本種を食しています。

セイヨウクロウメモドキの果実は野鳥を引き寄せます。それを食べた鳥たちは実をすぐに消化して、種を周辺にまき散らします。こうして簡単に拡散してしまうことから、北米では本種は侵略種とみなされています。日本には定着していないようですが、環境省によって侵略的外来種のリストに入れることが検討されています。全草に毒があるため誤食に注意し、取り扱う際には手袋などの保護具を適切に着用し、作業後には手を洗うことが推奨されています。

ズルカマラ は林地内や林縁、庭、生垣、湿地の近くなどで見られます。原産地以外にも広く分布し、北米では雑草とされます。

ポイズン・アイビー には植物全体に皮膚炎を起こす有毒成分が含まれています。日当たりのよい林地部分、岩の多い所、草原や荒れ地などで自生します。地域によっては雑草とされます。

ポドフィルムは春から初夏にかけて白い花を咲かせます。根の部分から生成される油はかつて、先住民達が駆虫薬として使用していました。尚、全草に有毒成分を含まれているとされているので取り扱いには注意が必要です。

ヤグルマカッコウ （矢車霍香）の花の蜜はミツバチやチョウに人気があり、開花期も比較的長いことから、養蜂では蜜源植物として利用されます。同属のタイマツバナ（モナルダ・ディディマ）とともに園芸用に植えられますが、本種の薄いラベンダー色の花にはよりナチュラルな雰囲気があります。両者をかけ合わせた品種改良も行われています。

カキドオシ（垣通し）はヨーロッパやアジアの荒れ地や草原に生息する常緑多年草で、根を伸ばして垣根も超えて増えてしまう性質を持っています。現代ではビールの製造にはホップが使われますが、16世紀までは本種が使用されていたそうです。

アメリカヅタは秋に美しく紅葉する落葉性のつる植物で、フェンスなどに絡みつくのではなく、気根を吸盤のように使って壁面などを這いのぼる性質があります。壁の緑化に利用できますが、気根は一度吸着すると取り除くのが難しく、無理に取り除こうとすると壁の表面を傷めることもあるため気をつけましょう。

花の長さは通常1.2未満である茶色から栗色の花びらが3つあり、花弁は湾曲しており、先端は雄しべの上に収束しています。果実には6つのよく発達した尾根があります。

ネグンドカエデは寿命が60年ほどと短いカエデの仲間で、そのカエデらしくない羽状に広がる複葉が特徴です。斑入り葉や黄金葉が美しい園芸品種もありますが、庭木として育てるには成長が旺盛なため、剪定や樹高のコントロールが必須です。

バージニア・ブルーベルは北米原産で、楕円形の灰色がかった葉を持ち、春に漏斗形の紫青色の花を咲かせます。蜜を求めてチョウが集まってきます。アメリカ先住民は人々の不調を癒すのに用いたとされますが薬効は認められていません。

イチビ（伊知比）はかつて繊維を採取するための植物として栽培されていた記録がありますが、現在ではそのような使用はされていません。雑草として日本全国に分布し、乳牛が間違って食べると牛乳に異臭を起こすため、厄介な外来種となっています。

ハルヒメソウは、白地に濃いピンクの縞模様の花を咲かせる多年草です。小さなジャガイモに似た地下の塊茎は、栗のような甘い香りを放ちます。乾燥した土壌でも育ち、病害虫も心配がないため、ロックガーデンや自然風の庭に植えるのに最適です。

ワイルドキャロットは夏に白い小花が集団で咲き、レースのように見える越年草です。人参の原種ですが、食用ではありません。レースフラワーと似ていますが、レースフラワーの花の色は白のみで、花と花との間隔が空いているのが特徴です。

紫色の花びらが垂れるように咲く姿が、火消しが持っていた馬簾に似るためムラサキバレンギク（紫馬簾菊）という名が付けられました。花後は切花やドライフラワーとしても人気があります。歴史的にエキナセアは薬草として使われ、現在はハーブティーとしても人気です。

ニンニクガラシは、カラシナのような見た目をしていることに加えて、潰すとニンニクのような臭いがすることから、英語では「Garlic mustard」と呼ばれており、それを直訳したものが和名になっています。繁殖力が強く生態系への影響が大きいことから、アメリカでは侵略的外来生物として研究・対処されており、日本でも北海道や長野県などで帰化が報告されています。

ヤナギトウワタの根茎や乳液には毒性があります。カバマダラという蝶の幼虫は、本種を食べて毒成分を体内に溜め込み、毒を持つ蝶になります。ヤナギに似た葉をつける唐綿（綿毛をつける渡来植物）であることからヤナギトウワタと名付けられました。

マルバフジバカマ（丸葉藤袴）は夏から秋にきれいな白色の花を咲かせ、花期が終わると、綿毛の種子が風に吹かれて飛んでいきます。本植物は人間に致命的な有害物質を含み、かつて、植物を餌として食べた牛の牛乳や肉を食した人間が死亡する事故が起きたことがある為、管理には注意が必要です。