名前の由来は、茎や葉を傷つけると黄色の乳液を出すことから、または皮膚病に効くとされたため「湿疹（くさ）の王」と呼ばれたため、など諸説あります。植物全体に白い毛が生えています。日本各地に自生しますが、乳液には毒性があるため注意が必要です。

セイヨウイラクサには「セイヨウ」という名前がついていますが、ヨーロッパ以外にも世界中の温帯地域で見られます。日本のイラクサとは別種です。湿地や土手、道路脇の溝など水の多い場所に自生していて、その棘にうっかり触れてしまうと、皮膚に湿疹ができる可能性があります。

ザミオクルカス・ザミーフォリアは近年人気の出ている観葉植物で、モダンですっきりとした姿はさまざまなタイプの部屋に合い、初心者でも手入れが難しくありません。樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれおり、触れると皮膚がかぶれる場合があります。剪定や植え替えの際には手袋をつけるとよいでしょう。

タイリクオドリコソウ（大陸踊子草）は世界各地に広く分布します。マルハナバチやツツハナバチなどの舌の長い昆虫のみがタイリクオドリコソウ（大陸踊子草）のチューブ状の花の底にたまる花蜜を吸うことができ、これらのハチによって花粉が媒介されます。草地や垣根付近、湿地などに生え、ナメクジやカタツムリが葉を好んで食べます。成長がはやく、異なる天候や環境に対する耐性があるため、グランドカバーとしての利用にも適しています。

セイヨウノコギリソウ（西洋鋸草）は、明治時代に切花用の植物として渡来した多年生草本です。現在は日本の道端などで見かけます。本種の根から分泌される分泌液は、周囲の植物を虫や病気から守ります。

ノルウェーカエデ（ノルウェー楓）はヨーロッパでは公園樹や街路樹でよく見られます。耐寒性・耐雪性を持ち、成長はやや遅めです。秋に紫褐色に紅葉した後、黄変して落葉します。

カラフトヒヨクソウという名前は「樺太に自生するヒヨクソウ」という意味ですが、ヒヨクソウ（比翼草）とは対になって出る花穂の姿に由来します。戦後に園芸植物として導入されたものが逸出したとされ、北海道や三重県などで帰化が報告されています。

カキドオシ（垣通し）はヨーロッパやアジアの荒れ地や草原に生息する常緑多年草で、根を伸ばして垣根も超えて増えてしまう性質を持っています。現代ではビールの製造にはホップが使われますが、16世紀までは本種が使用されていたそうです。

セイヨウハシバミ（西洋榛）の種子はお菓子などの材料としてよく知られる「ヘーゼルナッツ」です。落葉低木ですが、中には大きく生長するものもあります。木材は土塀壁の家の木組みや農業用地のフェンスなどに利用されます。

ミスミソウ（三角草）は青、紫、ピンク、白の花を咲かせる常緑の野草です。根茎から直接葉や花が生えているのが特徴です。北半球の温帯に広く分布し、日本では関東から九州の山間部で見られます。

エゾノウワミズザクラ（蝦夷の上溝桜）は落葉性の低木または小高木で、サクラの仲間です。春から初夏にかけて、白い花が房状にまとまって多数咲きます。花には強い香りがあり、アイヌの人々の間ではこの匂いが病魔を払うと考えられていました。夏の終わりには実がつき、赤色から艶のある黒色に変化します。花には昆虫が、実には鳥が集まります。

シロツメクサ（白詰草）はヨーロッパ原産ですが、帰化して日本全国に定着しています。江戸時代に、オランダからの輸入物が壊れないための詰め物として使われたことがきっかけで渡来したと言われています。四葉のクローバーは、シロツメクサの葉が変化したものです。

ヨーロッパアカマツは木は乾燥しやすく、乾燥後も安定した素材になるため、建築、土木、梱包、パルプなど多くの製品に利用されています。また香料を抽出しルームフレグランスなどの材料になります。森林を思わせる香りが特徴です。

フキタンポポ（蕗蒲公英）はヨーロッパ、アフリカ、アジアと広範囲に分布します。和名は、葉がフキ、花がタンポポに似ることに由来します。タンポポ同様、花は咲き終えると綿毛となって種を飛ばします。日本では正月飾りなどに用いられます。

イワミツバ（岩三つ葉）は、かつて食用として栽培されていたものが野生化して広がったと考えられています。グランドカバーやカラーリーフプランツとして利用されますが、阻害物質を出して周囲の植物を駆逐するが性質（アレロパシー）があるとされているため注意が必要です。

コミヤマカタバミ（小深山酢漿草）は、標高の高い深山の針葉樹林帯の木陰にひっそりと生えているカタバミであることから、「コミヤマ（小深山）」という名前がついています。海外では「シャムロック」として知られ、聖パトリックの日にプレゼントとして贈られることがあります。

ヨーロッパナラ（欧州楢）は長寿のブナ科の広葉樹で、40 mに達するものもあるという大木です。学名のQuercus roburは「堅い樽」を意味します。秋にはドングリがなります。硬くて重い木材として、家具や床材、窓枠や階段、ワイン樽などに使われます。

ショクヨウタンポポは、ヨーロッパ原産で日本全土に帰化している多年生草本です。現在日本で見られる本種の多くは、在来種と交雑して生まれた雑種だといわれています。季節を問わず花を咲かせるため繁殖力が強く、侵襲植物として危険視されています。

セイヨウナナカマド（西洋七竈）は原産地では低地から高地まで幅広く分布する落葉中高木あるいは低木ですが、着生植物として他の樹木の上で生長する場合もあります。庭木や街路樹として植栽もされます。花は虫の蜜源となり、赤い実は様々な種類の鳥の食料源です。

キクニガナ（菊苦菜）の若い菜は生のままサラダで食べるのが一般的です。前菜を乗せる台などとして使われることもあります。根は焙煎してコーヒーの代替品に用いられます。野生では石灰岩質の草地や耕作地、道端や土手に群生します。