熱帯アメリカ原産のアリタソウ（有田草）は江戸時代に薬用植物として渡来した一年草で、大正時代に栽培されていたものが雑草化して各地に広がりました。和名はかつての主要な栽培地である佐賀県の有田町にちなんで付けられました。

コダチヤハズカズラ（木立矢筈蔓）は鉢植えで流通しますが、栽培に適した気候では地植えで壁面緑化や生垣などとして植栽します。世界各地で観賞用のものが逸出し、道端や空地、林縁地などで帰化しています。

国内では特に関西地方の河川敷などでカラシナ（芥子菜）が群生する姿が見られます。アブラナやセイヨウアブラナに姿が似ますが、カラシナ（芥子菜）はこれらと異なり、葉の基部はすっきりとして茎を抱きません。とう立ちした茎や蕾は、菜花として食べることができ、種子はからしの原料になります。

グァバは甘酸っぱいトロピカルフルーツが成る常緑低木です。日本でも自生しているものや栽培・販売されているものがありますが、野生化したもののほとんどが沖縄や奄美大島で見られます。果実はそのまま生食で、あるいはジャムやジュースにして楽しまれています。果実だけではなく、葉や花や植物そのものも見た目に美しいため、観葉植物としても人気があります。

子宝弁慶草はフリルのように見える葉の縁に小さな子株をたくさん作り、やがてそれらが地面に落ちて根を広げ繁殖していきます。冬が終わる頃に小さなくすんだ紫色花が咲くことがあります。

アメリカナデシコ（亜米利加撫子）は、切り花として人気のある短命の多年生草本です。アメリカには自生していない本種がアメリカナデシコと呼ばれているのは、日本への移入時にアメリカを経由したためだとする説があります。

ツバメズイセンの名前は、ツバメが翼を広げたように見える花と、水仙に似ている葉に由来します。葉は細長く、すらっと伸びた花茎の先に咲く深紅の花は、格式の高さを感じさせるような美しさがあります。

香りのよい葉を鑑賞できるだけでなく、料理の素材としても重宝されるローズマリーは、アフリカやヨーロッパに広く分布する常緑性低木です。乾燥や塩害に耐えることができるため、さまざまなタイプの景観や庭園に利用できます。

本種の発見をきっかけとして、19世紀末に新属「セントポーリア属（アフリカスミレ属）」が誕生しました。品種改良された園芸種がセントポーリアの名でよく流通し、国際的に登録されている品種数は1万6000種超におよびます。大輪やフリル咲きなど様々な花色・花形が選べ、1年中室内で育てられるため「室内花の女王」の異名を持ちます。

ホウオウボク（鳳凰木）は熱帯地域に自生し、日本では沖縄で見られます。園芸用に流通しますが日本では希少です。大きな葉が茂って夏に涼しい木陰を作るため、街路樹や公園に植栽されます。花姿が伝説の霊鳥である鳳凰（ホウオウ）が飛翔する姿に例えられたことが和名の由来です。

デュランタの葉や液果は人間やペットに対して強い毒性があります。一方で鳥たちには無害で、液果を好んで食べます。明治中期に観賞用に渡来し、沖縄などの暖地では庭木や垣根などに利用されます。国や地域によっては、侵略種とみなされています。

Frangula alnusの木材は燃焼速度が一定のため、火薬として使用されます。樹皮や果実からは染料が取れます。果実は夏の終わりに緑から赤に熟し、初秋には黒に変化します。

クロサンドラという名前はこの植物の雄しべの形に由来しており、ギリシャ語のクロッソス（房飾り）とアネラ（雄）が語源となっています。鉢植え、庭植え、花壇などに植えて、夏に咲く鮮やかなオレンジ色の花を楽しむことができます。

ティプアナ・ ティプは優れた木材になるだけでなく、土壌安定や森林再生にも植栽されます。2008年にカリフォルニア州で、本種に寄生する新種の害虫（Platycorypha nigrivirga）が発見されました。この害虫は、本種にとっては厄介ですが、さまざまな鳥たちにとっては食料となることが確認されています。

センコウハナビ（線香花火）は鮮やかな色の花を咲かせるため、観賞用植物として、気候が適している場所でコンテナや地植えで栽培されています。熱帯アフリカの一部では、伝統的に矢の毒や釣りの毒の成分として使用されています。

熱帯が原産のクロトンは、沖縄以外の日本では観葉植物として温室で栽培されるのが一般的です。多様な色彩の線や斑点で模様づけられている葉から、ヘンヨウボクという別名が付けられました。折れた枝や茎から出る樹液に触れると、体質によってはかぶれる可能性があります。

ヤグルマギクは、豊かなブルーの色調のかわいらしい花を咲かせる一年草です。丈夫で手入れが簡単なため庭で観賞用に栽培できる他、切り花としても優れており、赤やピンクなどの花色の品種もあります。

トウモロコシ（玉蜀黍）はその種子を食用や家畜飼料として利用する穀物です。味や利用目的に合わせて、多数の農業用品種も開発されています。家庭菜園でも栽培可能ですが、受粉のために2列以上で栽培する必要があります。

タマリュウ（玉竜）は、日本の林などに自生している多年生草本です。園芸品種もいくつか存在し、観葉植物として親しまれています。蛇の髭という和名は細い葉が竜の髭に似ていることに由来します。踏まれても問題ない丈夫な葉を持ち、密集して増えてしていくためグランドカバーに用いられます。

センナ・リンドヘイメリアナ (Senna lindheimeriana ) は草本性の多年草で、花を咲かせる。センナ・リンドヘイメリアナ の種子は鳥の重要な餌となる。この種は野草園によく植えられている。