サルスベリは、日本でも古来から栽培されている落葉小高木です。開花期は梅雨明け頃から初秋までと比較的長く、赤、ピンク、白といった鮮やかな色の花が楽しめます。サルスベリという名前は、猿も滑り落ちるほど木の幹が滑らかであることに由来します。

園芸品種が多く世界中で広く栽培されているセイヨウキョウチクトウは、日本には江戸時代に渡来したとされています。全体にかなり強い有毒成分が含まれており、取り扱いには注意が必要です。「西洋夾竹桃」という和名は、葉が竹に似ていること、花が桃に似ているという中国名に由来しています。

粘液を豊富に含み、風邪によるのどの不調、胃炎などの治療に伝統的に用いられてきました。紀元前にはすでに食用にされていたと考えられ、若い葉と花芽はサラダや天ぷらなど、さまざまに調理して食べられます。花を使ったハーブティーは、初め鮮やかなブルーで、時間とともに紫に、レモンを入れるとピンクへと変化するようすから、「夜明けのハーブティー」と呼ばれます。

ヨーロッパの都市では、騒音を減らし、夏に気温の上昇を抑える壁面緑化植物として用いられます。建物の壁をつる植物で覆うことで、壁面の温度が下がり、冷房負荷の低減にもつながります。花が散ったあとはふわふわの綿毛のようなものがつき、冬まで残ります。クレマチス・ビタルバはとても強健な性質で、木々を這いのぼり周囲の枝葉を完全に覆ってしまうことがあるため、地域によっては侵略種とみなされます。

トウガラシ（唐辛子）の果実は成長するにしたがって緑色から赤色に変化します。未成熟ものは青唐辛子、赤色の果実は赤唐辛子と呼ばれ、香辛料として使用されます。コロンブスがスペインに持ち帰り、日本には戦国・安土桃山時代に入ってきたと言われています。

キクニガナ（菊苦菜）の若い菜は生のままサラダで食べるのが一般的です。前菜を乗せる台などとして使われることもあります。根は焙煎してコーヒーの代替品に用いられます。野生では石灰岩質の草地や耕作地、道端や土手に群生します。

ヘデラは、鑑賞や園芸植物として親しまれている常緑のツル植物です。小さい花は目立ちにくいものの、蜜が多いため晩夏から晩秋までミツバチや蝶が集まります。成長スピードが早く、管理を怠るとあらゆる場所へ侵入するため注意が必要です。

ヨーロッパグリは温帯地域で広く栽培されている落葉樹です。マロン（栗）と呼ばれる食用の実をつけます。また木材としても利用されています。種から育った木は、実をつけるまでに20年かかると言われています。

イワミツバ（岩三つ葉）は、かつて食用として栽培されていたものが野生化して広がったと考えられています。グランドカバーやカラーリーフプランツとして利用されますが、阻害物質を出して周囲の植物を駆逐するが性質（アレロパシー）があるとされているため注意が必要です。

多数の小花をこんもりとつけるキャンディタフトは丈夫で育てやすい一年生または多年生草本です。乾燥にも強いため、ロックガーデンにも適しています。「常盤屈曲花」という和名は、常緑で花びらの大きさが均一でないことに由来します。

サインフォインは、美しいピンクの花を密に咲かせる多年生草本です。飼料用植物としてよく栽培されており、本種を食べた家畜のメタンガスを抑制する効果があることでも知られています。

セイヨウニンジンボクは薄紫色の花をつける、庭先で目にする植物です。淡い香りが特徴的で、庭木として植えると香りを楽しむことができます。ヨーロッパでは本種の果実をコショウの代用品とされていた歴史がありますが、現在では使われていません。

ヒヨスは草本植物で、通常は高さ30 cm〜60 cm （極端な場合は約1.7 mまで ）に成長します。根は上に向かって紡錘形とビート形で、茎は腺毛のために粘着性があります。葉は楕円形で、おおむね歯状です。ロゼットの葉は葉状で、茎は茎を取り囲んでいます。

アルファルファは、少なくとも古代ギリシャ人やローマ人の時代から家畜の飼料として栽培されていました。16世紀、スペインの植民者が馬の飼料としてアメリカに持ち込んだ。昆虫を飼育する場所とされており、他の作物に役立つと提案されています。

トウモロコシ（玉蜀黍）はその種子を食用や家畜飼料として利用する穀物です。味や利用目的に合わせて、多数の農業用品種も開発されています。家庭菜園でも栽培可能ですが、受粉のために2列以上で栽培する必要があります。

ホソバウンラン（細葉海蘭）は明治から大正時代に観賞用または薬用植物として渡来しました。国内での分布は当初は沿岸部に限られていましたが、繁殖力が強く、現在では各地の内陸でも野生化しています。在来種のウンランに比べ、葉が細いためこの名前が付けられました。

観賞用として栽培されるクマツヅラ（熊葛）は、ヨーロッパを中心とした世界各地に広く自生する多年草です。道ばたや空き地に広くその姿を見る事ができます。人間の歴史と深く関わりがあり、古代ローマでは聖なる草として祭礼などに用いられました。

園芸用に持ち込まれたものが沖縄などで帰化しています。花はふわふわとして柔らかい雰囲気で、原種の花色は淡い紫色ですが、園芸品種によってさまざまな花色が選べます。草姿はユーパトリウム（セイヨウフジバカマ）に似ます。

パーキンソニア・アクレアタはトゲがあるので、密集すると動物や人間が近づくことができなくなるため、オーストラリアでは繁殖をコントロールしています。一説によると、イエス・キリストがかぶった茨の冠はパーキンソニア・アクレアタであった可能性があると言われていますが、真相は明らかではありません。

ナツボダイジュ（夏菩提樹）は温帯の市街地の街路樹や公園などに広く植栽されています。木は工芸品や薪などに、乾燥した花はハーブティーなどに利用されます。夏に咲く花には芳香性があり、ハチなどの虫の蜜源になります。