春を代表する花が桜であれば、ガクアジサイは梅雨の時期を代表する花です。鎌倉の明月院など、東西南北に名所があります。「万葉集」や「本草和名」などの古い書物に登場し、各地にお金や健康にまつわる俗信が残る日本人と関わりの深い植物です。

美しい深紫色の葉を持つムラサキノマイ（紫の舞）は、カラーリーフとして鉢植えや寄植えなどにして楽しまれています。全草が有毒で、人間だけでなく犬や猫にも毒性があります。

ウイキョウ（茴香）はフェンネルという名前でも知られるポピュラーな大型のハーブで、植物全体に甘くスパイシーな芳香があります。葉はサラダや肉・魚料理の臭み消しに、種は香辛料として使われます。アブラムシを捕食するヒラタアブやヨトウムシをえさにするジガバチなど、花は益虫をたくさん引き寄せます。

ドラセナ・レフレクサは葉が美しく、初心者にも室内で育てやすいため観葉植物として人気です。ゆっくり成長するのでこまめな剪定も不要です。クネクネと曲がる幹が特徴です。

シマオオタニワタリ（島大谷渡） は丈夫で手入れも簡単で、大きくユニークに伸びる葉は部屋のインテリアにもなることから、人気のある屋内用の観葉植物です。葉姿が異なる園芸品種もあり、フラワーアレンジメント用の切り葉としても流通します。

ハナイチゴの赤い果実は食べることができ、パイ、ゼリー、ジャムなどに使用されます。開花時にはバラのような香りを醸し出し、観賞用植物としても利用できます。高地の森林や岩場、茂みなどに自生しています。

純白のかすみ草のようなフワフワの花を咲かせるオオバナノコギリソウ（大花鋸草）は、花壇に植えたり、切り花として使ったり、あるいは乾燥させてドライフラワーとして使われます。ハチやハエによって受粉されます。

ヤナギハナガサは、夏から秋にかけて紫色の小さな筒状の、魅力的な花を咲かせます。切り花はフラワーアレンジメントにも利用できます。過去にイギリスの王立園芸協会よりガーデン・メリット賞を受賞しています。

ユートロチウム・フィツロサムは北米原産のキク科の多年草で、時には高さが3 mを超すものもあります。真夏から霜が降りるまでピンク色のバニラの香りがする花を咲かせます。庭に植えれば蝶、ミツバチ、昆虫などを引き寄せます。またスズメは種子を食べます。

モクゲンジ（木患子）は、日本海側の墓地、寺院の境内でよく見かける落葉高木です。卵型に膨らむ果実には硬く黒い種子があり、日本ではこれを数珠の玉として利用してきました。元々は中国に分布していたものが、日本でも栽培される様になって帰化したと考えられています。

ハナキリンは観賞用として栽培され、多くの変種がある多肉植物です。花は通年咲き、茎に棘があることが特徴です。茨の冠を意味する英名の「Crown of Thorns」は、キリストが十字架にかけられた時に着けていた茨の冠が、ハナキリンの茎から造られたという伝説に由来しています。

Phytolacca icosandra(Phytolacca icosandra)は、高さ3 mほどに成長する植物です。夏から冬にかけて、白やピンクの花を花茎いっぱいに咲かせます。花が枯れると黒い実が実ります。アメリカでは侵略的な植物とみなされています。

オニタビラコは、日本を含むアジアの道端や田んぼで生えているのを見かける越年草です。ロゼット状に開いた葉の中心に咲く黄色い花は、春から夏の間に開花します。庭などにもよく生えるため、雑草とみなされる事が多いようです。

カエデに似た葉を持つアメリカフウは、北米に広く分布する落葉高木で、日本でも公園などで栽培されています。加工しやすく香りの良い木材として、北アメリカで最も広く植林されている木材の一つです。

お盆の時期の仏花として利用されることが多いアスターですが、さまざまな品種の誕生によって、近年は切り花としても楽しまれています。日本に入ってきたのは江戸時代中期で、そこから現在流通している多くの品種が作られました。

高さ20〜30 cmの枝分かれしていない茎は、地下の根茎からクラスターとして現れます。細く重なり合った葉が茎に沿って生まれます。個々の葉は幅が狭く、尖っており、最大2 cmの長さです。花は丸くぎっしり詰まったターミナルヘッドにグループ化されます。花には花びらがなく、代わりに花弁のsep片が最大1.5 cmの長さのチューブを形成し、通常は最後に5つ（場合によっては4つまたは6つ）の短い葉があります。花の色は、ピンクと白の色合いから黄色に変化します。果実は、lyの残骸に囲まれた乾燥した核果です。

熱帯原産のバジルは暑く乾燥した地域でよく育ちますが、世界中で栽培され、品種が多いことで有名です。本種は日本でも育てやすい一年草のハーブとして家庭菜園などで栽培され、葉は生でも乾燥でも料理に広く用いられます。種名のbasilicumは、「王様のハーブ」を意味します。

デイジーのような明るい黄色の花が特徴のキヌガサギクは、日本でも帰化している姿を見かけることができますが、あくまで外来種なため栽培する際は注意が必要です。メリーランド州の州花に指定されています。

ツボゴケ（坪蘚） は山地の地上や岩に生える苔の一種です。群生して柔らかい大きな緑の面を作ります。葉の間から伸びる柄から垂れ下がる卵形のものは、花の蕾や実ではなく、蒴（胞子嚢）です。