ベニバナサンタンカ（紅花山丹花）は、オレンジ色や桃色の小花を咲かせる熱帯性の常緑低木です。花が咲いた後に実らせる赤い小さな果実は、時間が経つと黒に変化します。ヒンズー教三大神の中のシヴァ神に捧げられる花だったようです。花は切り花として楽しまれます。

ショウジョウソウモドキ（猩猩草擬）は、熱帯から亜熱帯地域に生息しています。よく似たショウジョウソウとの見分け方は、花の根元付近にある葉の基部の色がショウジョウソウは赤色であるのに対し、本種は白色であるという違いがあります。

グァバは甘酸っぱいトロピカルフルーツが成る常緑低木です。日本でも自生しているものや栽培・販売されているものがありますが、野生化したもののほとんどが沖縄や奄美大島で見られます。果実はそのまま生食で、あるいはジャムやジュースにして楽しまれています。果実だけではなく、葉や花や植物そのものも見た目に美しいため、観葉植物としても人気があります。

熱帯が原産のクロトンは、沖縄以外の日本では観葉植物として温室で栽培されるのが一般的です。多様な色彩の線や斑点で模様づけられている葉から、ヘンヨウボクという別名が付けられました。折れた枝や茎から出る樹液に触れると、体質によってはかぶれる可能性があります。

シマオオタニワタリ（島大谷渡） は丈夫で手入れも簡単で、大きくユニークに伸びる葉は部屋のインテリアにもなることから、人気のある屋内用の観葉植物です。葉姿が異なる園芸品種もあり、フラワーアレンジメント用の切り葉としても流通します。

Centrosema pubescensは、17.5インチの高さに達することができる多年生草本です。根系は、多くの場合、窒素固定細菌であるリゾビウムと関連して、深さ最大30 cmに達することができます。茎は急速に成長して枝分かれし、土に枝や葉の密な塊を作ります。葉は三葉で、楕円形のリーフレットは約1.6インチ×1.4インチで、上は暗緑色で無毛であるが、下は白っぽく密にトメントースです。花は一般に、窩の総状花序で生まれた、より暗い紫色の静脈を伴う淡い紫色です。果物は、長さが3.0〜5.9の平らで長い暗褐色の鞘で、最大20個の種子が含まれています。種子は球形で、直径が約0.16で、熟すると暗褐色になります。

ナンバンサイカチ（南蛮皀莢）はタイの国花に指定されています。日本では沖縄に1930年代に初めて渡来し、現在も夏の到来を告げる花として親しまれています。日本で開花が見られるのは沖縄、奄美群島、小笠原諸島に限られます。

ヤエヤマアオキは熱帯の海岸林などに生息する常緑樹で、葉姿がアオキに似ており、国内では八重山諸島に自生することからこの名で呼ばれます。初夏に白い星形の花を付け、果実はノニジュースなどの原料として使われます。根は赤色染料となります。

ハスノハギリ（蓮の葉桐）は沖縄や小笠原諸島などの温暖な地域に生息する熱帯性常緑高木です。ハスのような葉柄とキリのように軽い幹が、ハスノハギリ（蓮の葉桐）と呼ばれる由縁です。果実は有毒で、地面に落ちた果実は中が空洞になり振るとカラカラと音がなります。

サトウキビ（砂糖黍）は歴史も古く、かつてより茎の部分から甘いジュースを抽出するために日常的に使われていました。現在では利用方法の幅が広がっており、ラム酒の原料や畑の肥料、バイオマス燃料としても使用されており、汎用性の高い植物とされています。

ゴレンシ（五歛子）は温暖な気候を好み、森林などに自生します。植物は黄色い果実をつけ、その果汁がリネン繊維に付着した汚れ落としに利用されることがあります。果実には有毒成分を含む可能性が報告されているので注意が必要です。

ベニバナボロギク（紅花襤褸菊）はアフリカを原産地とする植物で、田畑の脇などでよく見かける雑草の一種です。タンポポのようなつぼみをつけ、先端が紅色に染まりますが大きく花開くことはありません。一部地域ではニワトリのえさとして利用されています。

レッドジンジャーという名前は、生姜の仲間で、鮮やかで特徴的な赤い苞を持つことから名付けられました。ニューカレドニアやソロモン諸島などの太平洋諸島原産で、日本では沖縄本島より南でしか栽培できないと言われており、主に石垣島で栽培されています。

シマムラサキツユクサ（縞紫露草）は観葉植物として人気のある多年草です。葉の表には白または銀色の線が2本入り、裏は濃いピンクか紫色なのが特徴です。茎はほふく性でよく伸びるため、釣鉢に植えて枝垂れさせても見栄えがします。庭のグランドカバーにも適します。屋内で育てると紫色の小さな花が咲くことがありますが、一日で咲き終わります。

キキョウ科の植物であるホシアザミ（星薊）は西インドの固有種ですが、熱帯アメリカやオセアニアに広く帰化しています。白い星形の花を付け、「ベツヘレムの星」の英名もあります。有毒で液が皮膚につくと炎症を起こし、目の中に入ると失明の恐れがあります。

暖かい気候で咲くヤハズカズラ（矢筈葛）は大きな花弁が美しく、観賞用に栽培されています。花の中心の黒い部分が瞳のように見え、英語表記とも相まって「黒い瞳」と表現されることがあります。つる性の植物のため、アサガオのように育てて観賞する方法が人気です。

ナリヤラン（成屋蘭）は存在する個体数が減少しており、希少価値が高くなっています。暖かい環境であればきれいな花を年に数回咲かせます。根と茎に有毒成分を含むことが報告されています。

モモタマナは公園や街路樹などに植栽される半落葉性の高木です。果実はピロガロールタンニンという色素を含み、染料として利用されます。

コトブキギクは大量の種子を飛散させ生息地を広げますが、茎からも新しい根が生えて繁殖します。熱帯アメリカ原産ですが、世界中の熱帯、亜熱帯に帰化しています。米国では有害な雑草として指定されています。

ハナキリンは観賞用として栽培され、多くの変種がある多肉植物です。花は通年咲き、茎に棘があることが特徴です。茨の冠を意味する英名の「Crown of Thorns」は、キリストが十字架にかけられた時に着けていた茨の冠が、ハナキリンの茎から造られたという伝説に由来しています。