オオムギ（大麦）は世界で最も古くから栽培されていた穀物の一つとされていて、その歴史は1万年前の西アジアや中央アジアにまで遡ります。日本には1800年ほど前に朝鮮半島から伝わったとされていて、奈良時代には広く栽培されるようになりました。その後、平安時代から大麦をお米と混ぜたものが食べられるようになりました。

熱帯原産のバジルは暑く乾燥した地域でよく育ちますが、世界中で栽培され、品種が多いことで有名です。本種は日本でも育てやすい一年草のハーブとして家庭菜園などで栽培され、葉は生でも乾燥でも料理に広く用いられます。種名のbasilicumは、「王様のハーブ」を意味します。

ビートは古くからヨーロッパでは野菜として普及しており、日本へは江戸時代に渡来したと言われます。缶詰でも流通し、甘みが特徴で、煮込み料理、サラダなどに用いられます。

イネ（稲）は、世界各地の水田や畑で栽培さている世界三大穀物の1つです。精白した米だけでなく、藁、もみ殻、糠なども幅広く活用されています。イネ（稲）の病気として最も被害が大きいのが糸状菌の寄生によって発病する「いもち病」で、消毒をしても完全には防除できません。

トウガラシ（唐辛子）の果実は成長するにしたがって緑色から赤色に変化します。未成熟ものは青唐辛子、赤色の果実は赤唐辛子と呼ばれ、香辛料として使用されます。コロンブスがスペインに持ち帰り、日本には戦国・安土桃山時代に入ってきたと言われています。

ポトスは、光沢のあるハート型の葉を持つ常緑の観葉植物です。メンテナンスが簡単で、ツル状に伸びる特徴を生かしてハンギングバスケットなどで栽培するのに適しています。

マツリカ（茉莉花） は甘い香りの純白の花が観賞用に人気です。花は夜に咲き始め、朝には閉じます。気候に合わせて観賞用に鉢植えや生垣などとして地植えで栽培します。フィリピンの国花です。

他に類を見ないカラフルな葉が目を引く、日本では一年草扱いのカラーリーフプランツです。葉の形や色の組み合わせが異なる新品種が絶えず作出され、イギリス王立園芸協会の名誉あるガーデン・メリット賞を受賞した品種も多数存在します。

食用に広く栽培されるミニトマトは江戸時代に日本に伝来したとされています。当初は、観賞用に利用されるのみでしたが明治には食用として利用されるようになりました。ビタミンCなどの栄養を豊富に含み、家庭菜園にも欠かせない植物です。

ニチニチソウ（日々草）は大気汚染や排気ガスに耐える性質を持っているため、道路沿いに植えられています。江戸時代中頃に日本に入ってきました。毎日新しい花が咲きますが、1つの花は3〜5日ほどで枯れてしまいます。

台湾や中国南部がに分布するシェフレラは、黄色やオレンジの実と厚みのある葉が特徴の低木です。主に観賞植物として栽培されますが、自生に適した地域では生垣としても利用されています。

ローズゼラニウムは夏にピンク色の花を咲かせる草本です。葉はバラのような香りがするため、昔から香料を得るために栽培されてきました。水蒸気蒸留する際に出るオイルはゼラニウム精油と呼ばれ、日本では美容品として人気があります。

ササゲ（大角豆）は食用として世界中で栽培されている植物です。江戸時代の日本では赤飯の小豆が武士にとって切腹を思わせるため嫌われたため、この植物の豆を使用していた記録があり、現在でもそうする地域があるようです。

ホウオウボク（鳳凰木）は熱帯地域に自生し、日本では沖縄で見られます。園芸用に流通しますが日本では希少です。大きな葉が茂って夏に涼しい木陰を作るため、街路樹や公園に植栽されます。花姿が伝説の霊鳥である鳳凰（ホウオウ）が飛翔する姿に例えられたことが和名の由来です。

ヤコウボク（夜香木）は、夜に花が咲き、強い香りを放つ常緑低木です。咲いた花は夜が明けると閉じてしまいます。鉢植えや庭木として栽培されますが、西インド諸島原産のため寒さに弱いので栽培には注意が必要です。

ハナツルソウ（花蔓草）は江戸時代末期に渡来したと言われています。一見すると花はマツバギクに似ていますが、マツバギクよりふた周りほど小さく、より赤みがあります。

トウゴマ（唐胡麻） は生長が早く、荒れ地など様々な環境に適応して繁殖します。世界各地に分布し、公園などに鑑賞用に植栽されることもある一方、雑草ともされます。

南アメリカが原産とされるキダチタバコ（木立煙草）は現在、観賞用植物として世界各地の温暖な地域の道端や空き地などでその姿を確認することが出来ます。それらの地域では在来種の多様性を破壊する侵略的雑草として扱われています。また、すべての部位に強い毒性があります。

トウモロコシ（玉蜀黍）はその種子を食用や家畜飼料として利用する穀物です。味や利用目的に合わせて、多数の農業用品種も開発されています。家庭菜園でも栽培可能ですが、受粉のために2列以上で栽培する必要があります。

ナンバンサイカチ（南蛮皀莢）はタイの国花に指定されています。日本では沖縄に1930年代に初めて渡来し、現在も夏の到来を告げる花として親しまれています。日本で開花が見られるのは沖縄、奄美群島、小笠原諸島に限られます。